水銀

 最近のニュースで、国土交通省のまともではなさそうな役人が面白いことを言っている。飛行機に水銀の入った体温計を持ち込んではいけないという話である。

 アルミニウムおよびその合金は水銀と接するとアマルガムを生じる。そのアマルガムの中ではアルミニウムは不動態にはなりえないから、単なるイオン化傾向が極めて大きい金属である。即ち空気中の水蒸気と直ちに反応して水酸化物になる。この速度はかなり大きい。水酸化物は非常に嵩が大きいので、むくむくと成長し、エノキダケのような外見のものができる。当然アルミニウムは消費され、穴があくかもしれない。
 この実験をやりたい時には、水銀単体を塗り付けても難しい。簡単なのはアルミ箔に塩化水銀(II) 水溶液を塗ることだ。アルミニウムは水銀イオンを還元し、単体にする。あっという間に、エノキダケの林になる。
 Youtubeでこれに関する動画がある。ドリルでがりがりやっているのはへたくそだ。上記の塩化水銀(II) 水溶液を用いるとずっとうまく行く。

 飛行機の胴体に穴があけば、それは大事故の原因になるだろう。そういう意味で禁止するのは理にかなっている。しかし、水銀がアルミニウム合金と接して溶かすのは、かなり難しそうだ。

 さて、問題はその前に書いてあることである。
水銀は腐食性が非常に高く、もし人の肌に触れてしまうとその部分の壊死を招く可能性があり、とある。かなり化学の成績の悪い人のようだ。呆れかえってものが言えない。
 ひどいのはその下にあるコメントである。昔水銀を触ったが壊死しなくて良かったなどとある。いかに化学という科目が世の中に浸透していないかがよく分かる。

 筆者は昔、水銀タンクに手を突っ込んで遊んでいた。水銀は重いので、手を30 cmほど入れると圧力で血液が流れなくなり、骨と皮だけになる。数分間入れると、当然知覚は無くなり、自分の体の一部とは思えなかった。出すと血流が戻り、手が膨らむのを興味深く見ていた。幸いにも壊死はしていない。(笑) 
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