陽イオン界面活性剤

 衣類乾燥機がある。昔アメリカで買ったかなり大型の機械だ。出力5.4 kwで、240V仕様である。変圧器で200 Vから昇圧している。電気代が掛かるので、深夜にしか動かさない。深夜電力はかなり安いからだ。柔軟剤を浸み込ませた紙状のものを放り込んでスウィッチを入れる。大出力なので短時間で終わり、衣類の繊維は傷みにくい。日本製のものは2時間以上も廻っていることがある。必要電力量は同じでも、短時間の方が良いに決まっている。

 そのフィルタには衣類のホコリが大量に引っ掛かる。考えてみれば、このゴミは衣類から落ちて、床や家具に散らばる運命にあったものだ。その分、住居内のゴミが減るわけで、当家は掃除の頻度がかなり少ない。

 フィルタに着いたゴミは、洗面台のボウルを濡らしておき、そこにフィルタをはめ込んで表から手で取る。多少のホコリは裏側からボウルに落ちる。あとでそれを洗えばよい。この方法は、室内でホコリを立てずにゴミを外す方法で、なかなかうまく機能する。長年やっているがこれに勝る方法はなかなか見つからない。掃除機に吸わせると、中のフィルターがすぐ詰まるし、ゴミの一部はフィルターを透過して撒き散らされる。濡れたものに吸い付かせるのは、最も簡単にして、確実な方法なのだ。
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 そのホコリには柔軟剤が浸透している。柔軟剤やリンスは陽イオン界面活性剤だ。繊維や我々の身体表面は負電荷を持っているから、陽イオン界面活性剤は吸い付けられて、その表面に膜を作る。この電荷による反発力がファンデルワールス力より大きければ、繊維同士の付着はさまたげられ、滑りが良くなる。即ち柔軟性を感じるようになる。また、髪の毛に着けば、毛の一本一本が、独立して運動できるようになり、さらさらとした感じを与える。さらにもう一つ大きな利点がある。微生物はその表面に負電荷を持つので、陽イオン界面活性剤が集中して覆いつくし、微生物は死んだり、活動が弱まる。夏に柔軟剤をたくさん使えば、汗臭さが抑えられる理屈は、これである。
 フィルタの裏から落ちたホコリはボウル表面の負電荷に吸着されるから全く飛び散らない。
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 問題はそのホコリが洗面台のボウルにくっついて、水で洗っても取れないことだ。非常によく付着している。そこで、石鹸を手の中で少し溶かしてそれを塗りつけると、あっという間に流れて取れる。正電荷が中和されてしまったからだ。おそらく石鹸が取り囲んで負電荷が優ったのだろう。

 乾燥機を動かすたびに、こんな遊びをして楽しんでいる。
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