犬と鉄柱

 最近のニュースで、公園の鉄柱が突然倒れ、小学生の女子が重傷を負うという事件が報道された。その小学生本人はもちろん、ご家族には同情する。続報によると、市役所はその周りの土を分析して、「アンモニア性窒素を沢山検出した。」とのことである。
 報道機関はそれを受けて、尿中のアンモニアによって鉄管が腐食したという論調を打ち出していた。いくつか見たがどの報道機関も似たり寄ったりの論調だった。

 アンモニアで鉄が腐食するのだろうか。これは以前に調べたことがある。もちろん腐食には無関係である。水中では、鉄はアンモニアと錯イオンを作らない。これが銅だったら大いに関係がある。銅粉にアンモニア水を注ぎ、空気を吹き込みながら混ぜると、たちまち銅は酸化され錯イオンになる。

 鉄を錆びさせるのはもちろん酸化剤としての酸素だが、塩化物イオンの介在が大きなファクタだ。以前にも書いたが、鉄は塩化物イオンさえなければほとんど錆びない。海から100 km以上離れたところでは湿っぽくてもさびにくい。もちろん火山の近くで硫黄酸化物などがあるところはダメだ。
 
 その市役所の技官がどうしてアンモニアを調べたのかが不明である。当然尿に含まれる塩化物イオンの量を、調べるべきであった。発表するほうもするほうだが、それを真に受けて報道する方もどうかしている。
 日本の理科教育はほとんど意味がなさそうだ。
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