防災訓練

 Pragmatic Chemistry のウェブサイトが見られなくなって、2月経つ。その間、様々な方から問い合わせを戴き、誠に申し訳なく思う。
 どうしてこうなってしまったのかということを簡単に書くと、システム作成者はGoogleが無料提供していたあるサーヴィスを使って、アップロードしていたのだそうだ。それが突然打ち切られたので、慌ててGoogleに、有料でもよいから提供してくれと頼んだが、長い間待たされて、結局「ダメ」という返事が来たのだ。
 ほかの方法はいくつかあるが、いったん契約すると、紙媒体の本を出版できなくなるものが多く、そうでないものを当たっている。まだ多少は時間がかかるようだ。お詫びする。
 紙の本は河合出版から来年夏をめどに出版されることが決まった。今年受験される方には間に合わないことが確定した。重ねてお詫びする。

 先日、防災訓練があった。3年に一度の大規模な訓練で、筆者は今年町内会長をしているので、少々忙しかった。その中で目を引いたのは、プールなどの水をガソリンエンジン付きのポンプでくみ上げ、半透膜を通して飲料水を作る装置(逆浸透という)である。中空糸というものを圧力を掛けて透過させ、清浄な水を作る。
 試しに飲んでみたら、プールの塩素臭も完全に抜けた、全く味の無い良い水である。当日、参加者に飲ませようとしたら、消防団員が制止する。
「殺菌剤を入れてないから、飲んだらダメです。」
「いや、出来立ての水は無菌です。飲んでもよいのです。」
「マニュアルには『殺菌剤を入れなければならない。』とあります。」
 消防団員は、「おなかが痛くなっても知りませんよ。」と言うので、大きな声で注意した。
「災害時にはこれを飲むのだ。殺菌剤は保存の時に使うものだ。君たちが理屈を勉強しておかないと、役に立たないではないか。消火訓練の時に、『どうせ消えませんよ。』と思ってやっているのか?」
 これは効いたようだ。



 水道の水には塩素が入れてある理由を考えたことがないだろうか。塩素は殺菌剤で、水道の末端まで届く濃度に設定されている。それがないと、停留している部分で水が腐る可能性がある。水道の水は逆浸透で作った水ほどきれいではない。多少の有機物も溶けている。それが細菌などによって腐敗することがあるのだ。
 翻って、逆浸透によって作られた水を考えてみよう。その中には何も含まれていない。腐らないのではないかと思われる方が多そうだが、水は良くても、実は容器に問題があるかもしれない。容器の中には埃、手垢などがあってそれが元になって腐敗する。だから次亜塩素酸ナトリウムなどを入れるのだ。
 すなわち出来立ての水はそのまま飲んでも、全く問題ない。

 水道の水をポリタンクに入れ、密栓して保存しても腐らない。ところが、純水をポリタンクに入れておくと、わずかに異臭がすることがある。タンクの中の何かが腐ったのだ。


 後で消防本部の防災担当の人と話をしたが、「よくわかりました。役立てます。」と言われた。
 マニュアルを読んでも、その背後にある意味をつかむのは難しいようだ。




 
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