誤差

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 18年乗っていたアメリカ車を廃車して、トヨタの車を買った。新しい車は世界一の低燃費であり、後方視界が良くないこと以外全く不満な点はなかった。
 しかし思わぬ欠点があることが分かった。速度計がおかしいことである。細かく言うと、表示速度が大きい方にずれた状態で、きわめて正確であることだ。7%のずれがある。速度計を見て100 km/h出しているつもりでも、実際は93 km/hしか出ていない。

 ストップウォッチでキロポスト間の時間を測ると、平均速度が出る。それをGPS(いわゆるカーナビ)と比べると、GPSはきわめて正確であることがわかった。
 以前乗っていたドイツ車にも極めて正確な速度計が付いていた。ところがトヨタをはじめとする国産車は全て7%多めに出ることが分かったのだ。トヨタに聞いてみると、「国土交通省が決めている誤差範囲内です。」と言う。調べると、実際の速度が100km/hで、表示は100~114km/hを許容することになっている。だから、その中心値で7%というわけだ。この基準は速度計が機械式だった時代のものだ。7%の誤差はかなり大きいが、その時代にはその程度が必要だったのだろう。しかし今はディジタルの時代だ。誤差はほとんどないはずだ。
 
 トヨタの広報の言う誤差とは、一体何を意味するのだろう。誤差は真の値、あるいは指定値と実測値との差であり、ある程度のばらつきを持つはずである。
 アメリカに行った時、友人の日本車の速度をGPSで調べた。どれも誤差は1%に満たず、誤差の測定は不能であった。すなわち、日本の車メーカは、極めて正確な速度計を作る技術を有している、という証明が出来た。
 日本に帰って各社の日本車を調べると、どれも極めて正確で、全て7%多めに出る。すなわちこれは誤差ではなく、つくられた誤表示である。すなわちトヨタの答はウソが含まれている。意図的に数字を大きくしている。そのくせ距離計は極めて正確である。だから、100 km/hを1時間保って走ると93 kmしか走らないと表示される。つまり、表示される平均速度で1時間走ると走行距離と7%のずれが出るから、頭の悪いコンピュータを積んでいるということだ。これは子供の教育上も、非常に良くない。
 新東名高速道路が出来てから、このような走行が出来るようになった。以前は混んでいて、一定速で走ることなどとてもできなかった。だからバレなかったのであろう。
 
 実速度は表示速度マイナス7%±0%なのである。誤差のない車を作れるのなら、正確な表示をすべきである。サバを読まれるのは迷惑だ。しかも全メーカが談合して消費者を騙しているのである。

 速度違反で摘発された時、20キロオーバーかと思ったら10キロ台だったから助かったなどというのは、この問題の本質から外れている。そもそも高速道路は100 km/hで走行するように設計されている。それを車メーカーが談合して93 km/hしか出させないと云うのは、国民の税金で作った高速道路の能力を不当に小さくしていることである。日本の経済力を低下させていると言っても過言ではない。そんな権限は彼らにはない。国土交通省の作った基準をよく読めば、正しい速度設定をいくつにすれば良いかはすぐわかるはずだ。タイヤの取り替えで速度表示が変わると云うのは、使用者の責任である。マニュアルにその表を添付すれば良いだけで、一般の使用者に迷惑をかけることなどない。

 最近親しくなった国土交通省の幹部にその話をすると、非常に興味があるようだった。意外と早く解決するのかもしれない。高速道路の交通容量は確実に増加するだろう。

 写真はアメリカで撮ったもの。上の車種はGMだが表示は極めて正確だ。下はトヨタカローラ。これは針表示であるが、正確だ。
 
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水素自動車の課題

 最近、水素燃料電池車が実用化されるという話で持ちきりだ。それを特集した雑誌もあり、読んでみると、それを促進すると儲かる立場の人しか書いていない。科学者の書いている客観的な記事が無いのが不思議だ。多分書かせると、とんでもないことになるのだろう。

 筆者は昔水素を扱ったので、その性質をある程度知っている。水素というものはタンクに入れておくことは困難だ。
 鉄製のボンベ(正確には鋼製と言うべき)に入れておいて、いつまでも保存できると思うのが間違いである。徐々に抜けていく。水素は金属の隙間を通り抜ける。その時、炭素原子と反応してメタンになる。すなわち、鋼はふつうの鉄になり、圧力に耐えられずに爆発する。
 市販の重い水素ボンベはその分を見越し、極端な安全率を見て、あの厚さになっている。ボンベが20 kg以上あっても中身は100 gの桁しか入っていない。

 自動車には、そんな重いものを積めないから、薄くても爆発しないよう炭素繊維などで補強しているという話だ。でも「漏れない」とはどこにも書いてない。たとえば、水素タンクに限界まで充填して、夏にひと月放置して、いざ始動という時にどの程度残っているのだろう。どんな材料を用いても、水素の透過を防ぐことは困難だ。さらに言えば、銃に対する防御は難しい。日本以外の国では銃撃の可能性が高い。それについての対応がされているという話も聞かない。

 もう20年以上も前のことだが、新聞に「水素パイプラインで遠距離送電の代替をする案」が載っていた。それを見て、筆者はバカバカしいと思ったが、妙に心酔する人もいて驚いた。
 電力は200 km以上の送電をすると、銅線の抵抗で電力が無駄に消費され、意味がなくなる。「水素なら1000 km離れても送れるから、これに限る」という趣旨であった。実際にはパイプの表面積は莫大で、100 kmも行かないうちに水素は雲散霧消するだろう。
 後でわかったことだが、これは当時の旧大蔵省の役人の作文だったそうだ。教科書に書いてあるとそれを信じてしまう人たちである。いわゆる秀才という人たちに多い行動である。
 教科書にはある程度までの真理しか書いていない。その真理が通用する範囲は意外に狭いのであるが、それを無限に通用すると思ってしまう人は多い。

 もうひとつ低温に対する備えである。筆者は、昔とても寒い所に住んでいた。アメリカ西部の高地で、朝起きたらマイナス37℃という経験がある。外を歩くと目から出る水蒸気が昇華し、まつ毛がくっつく。鼻の周りは昇華した霜でサンタクロースの髭のようになった。

 そのような低温での実証実験をしているのだろうか。東海地方のような温暖なところでは、冬の最低気温はマイナス5℃も行かない。高山市でもマイナス20℃くらいのものだ。
 もっと寒いところで、本当に始動するのか、動き出したら排気の水蒸気は昇華して詰まることなく無事排出できるのか、といったことについての具体的な実証実験の報告もない。体温での蒸気圧と違って、触媒上は、70から80℃だろうから、蒸気圧はかなり大きい。すなわち、マイナス30℃以下では、湯気になる前に昇華するはずだ。どうやって、それを処理するのだろう。
 国内のみを市場とするような製品は意味が無いし、それを国外に持ち出す人はとんでもない目に会うことがありうる。

 また、低温で排出される水はかなりの部分が凝縮するだろうから路面に垂れ、凍結する。交差点などではかなり大きな問題になるだろう。寒い日に道路に水を撒いて逮捕された事例を知っている。自動車メーカはそれをやろうとしているのだ。自動車は走るが、周りは大迷惑だ。これではエコ・カーではなくエゴ・カーである。

 近くに水素ステーションがあればすぐにでも買って、ありとあらゆる実験をするのだが、残念ながら我が家の近くには、それが当分出来そうもない。

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