原発見学

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 筆者はどちらかと言えば原発容認派である。しかし、原発などに見学に行くと、これでいいのかどうか怪しい気分になる。
 
 最近浜岡原発に行った。静岡に行った帰りに寄ってみたのだ。写真を撮ることを禁止している場所が多い。某隣国のスパイを気にしているのだろうが、すでに彼らはもう十分に資料を持っているだろうから、撮影禁止しても仕方がないような気がする。

 さて、筆者の懸念は別のところにある。浜岡原子力館という資料館の展示物がおかしいのだ。相も変わらず、放射能と放射性物質の区別が付いていない記述が散見される。「放射能漏れ」と言う単語があるのだ。こういうことを理解していない人が書いた文章など、読む気がしない。彼らは、一応専門家のはずだ。係の人に聞いて見ると、専門家が書いていますと言うから、笑止千万だ。

 福島の事故後でも、「絶対に安全です。」と言う表現が消されずにある。すでにそれは否定されている。どうして書き替えないのだろう。事故は起こりうるが、このようにすれば拡大は防げます、としか書けないはずだ。

 「放射能を封じ込める」と言う表現もあった。不思議な表現だ。これを見ると、電車の中に貼ってあったポスターを思い出す。35年ほど前のことである。

 ガラスのコップの中の水に金魚を入れ、ハガキで押えて逆にする。するとハガキは落ちない。その写真があって、その下に「大気の圧力で水を封じ込めています。同じように、原発も圧力容器で放射能を封じ込めています。」などと書いてあった。

 支離滅裂な説明であった。金魚の水が落ちないのは大気圧のおかげではない。ぬれ(水の付着力)による。また二つの文の関連も全くない。電力会社に手紙を出すと、「専門家に聞きましたら、ぬれと大気圧の両方だという答が帰ってきた。低圧下で実験しても水が落ちることはないし、ハガキに油を塗れば直ちに落ちるので、大気圧は間違いである。自称専門家と言うのはこの程度のものである。

 日本はこの手の専門家(スペシャリスト)が多い。ジェネラリストが少ないのだ。広く浅く、かつ仕事に絡む部分は誰よりも深く知っている人間のみが役に立つ。残念ながら、ジェネラリストはアメリカの方がずっと多い。アメリカの友人で電力会社の重役がいるが、彼はまさにそのジェネラリストである。火力発電所の仕事をしているが、原発についての知識はすごい。福島の事故の時、筆者はアメリカにいて彼とテレビを見ていたが、彼は次に起こることを全て予言し、全て当てた。
 
原発を出て、対津波防潮堤の工事を見に行った。公道から写真を撮っているのに、パトカーが職務質問に来た。何かやましいことがあるのではないかと、こちらが心配したくなる。
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ハンダ

 最近ハンダ付けについて、色々な方から質問があった。

 
 なぜハンダ付けができるのですか?
 ハンダの成分にはスズが不可欠のようですが、どうしてですか。
 無鉛ハンダというのは環境に良いのですか。
 水道管の鉛は本当に害があるのですか。


 まず、アマルガメイションという言葉に慣れて欲しい。アマルガム化することである。アマルガムを作るのは水銀しか知らない人が多いが、実はスズとかインジウムもアマルガム化する。電気配線に使う圧着端子というものがある。銅線を差し込んで専用の道具で締めつけるとスズめっきされた銅の端子と銅線とが一体化する。圧力を掛けるだけで、スズが銅をくっつけるのである。鋸で切ってばらそうと思っても、完全にくっついていて、外せない。
 "amalgamation"という語は、企業の合併などでも使う言葉だ。銀行が合併すると〇〇 Amalgamated Bank などという名前になることがある。

 スズは融け易く、その程度の温度で、相手金属に滲み込んで金属結合を作る。銅はスズを吸い込み易く、また銅はスズに溶けやすい。ハンダ付けすると、接続面では合金層が出来ているのだ。

 鉛を含むのはけしからぬと、ドイツを中心にRoHSという規格が、重金属を締め出す動きがある。過去15年くらいのことだ。某S社がPlaystationという電子機器を輸出したところ、電線の黄色被覆に硫化カドミウムを含むからというわけで十億円分くらいの返品があったという話を覚えている。S社は大損害を被った。カドミウムは人類に不可欠の元素で、なければ困るものなのに、異常な規制をしている。電線の被覆をかじる癖さえなければ全く問題ないのだ。
 水銀も厳しく規制している癖に、蛍光灯は野放しである。「代替品がないから」だそうだ。おかしな話である。原理主義者然としているふりをしている癖に、意図的な見逃しがあるのである。しかもその見逃しによる水銀のまき散らしは非常に大きい。
 
 さて鉛を含まないハンダが世の中の大半の電子機器に使われている時代になった。筆者は無鉛ハンダを信用していない。鉛ハンダは1000年以上の歴史を持ち、十分安定であることが証明されている。100年経っても継ぎ目が割れたりしない。
 ところが、無鉛ハンダ(スズを主体として、銅や銀との合金である)の実績はせいぜい15年である。安定性については未解明のところがたくさんある。いずれ大事故が起こると見ている。飛行機が落ちたり、大停電が起こるかもしれない。

 無鉛ハンダを用いて銅線を接続すると、細い銅線はハンダに吸収されてしまって消滅する事例があるそうだ。だから、ハンダに銅を予め含ませておくという手がある。
 筆者は学生時代、無線機を作ったことがある。高周波を通すコイルは銅線に厚く銀めっきを掛けたものだった。高周波は導線の外周付近を流れる性質があるからだ。それを普通の鉛ハンダで付けると、半年もしないうちにハンダが割れて来る。それは銀がハンダに吸い出されたからだ。その対策として、予め銀をハンダに溶かしておくと良いのだ。そのハンダを欲しがる友人がいて作って渡したことがある。

 鉛ハンダを使っている限り、さほどの問題は起こらない。鉛はハンダに対する銅の溶出を妨げているからである。

 ローマ時代から、水道管は鉛でできていた。鉛は水道の水に殆ど溶けないはずなのに、またドイツを中心にする勢力が、水道用品から鉛を排除するようになった。蛇口に使う銅合金に僅かに含まれる鉛を排除することを要求し始めたのだ。銅合金の中に、鉛は快削性を持たせるために、わずかに添加されていた。快削性というのは機械加工するときに、サクサクと削れる性質のことである。それが入っていないと刃物が引っ掛かって、それを折ることがある。

 あまりにも厳しい規制であって、しかもそれが意図的な不公平感を与えるものであっては、守る気がしない。不思議なのは、日本の企業は、全く反論せず、すぐに従うことである。S社の製品は欲しがっている人が多いのだから、売らなければ良かったのだ。そうすればそのおかしなルールの不合理性が、明らかになったのではないかと思う。日本は、色々な不合理な規制に反論する機会を、もっと有効利用すべきだ。

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