続 エアコンディショニング

 一般住宅の場合、よほど沢山の植物を室内に置いたりすることがなければ、水の蒸発量は知れている。人間一人当たり、1日2.5L程度を放出することになる。
 台所での食事の支度は部分的に換気を良くすれば良い。家全体への負荷が減る。電気調理することにより換気量は少なくてよい。
 洗濯ものは室内で乾かすと、膨大な量の水蒸気が発生し、湿度が下がらない。
 外から入る熱を少なくすれば、エアコンの負荷は小さい。蒸発器(エアコン内の冷たくなるアルミニウムの羽根がたくさん付いた部分)の温度を低くして水の凝結を確実にし、出てくる冷気を扇風機で部屋中に均一になるように攪柈すればよい。
 この時、アルミニウムの羽根が水をはじくようでは、水滴が玉になって、落ちていかない。洗剤を用いて、羽根を良く洗わねばならない。油分が付いていてはいけないということである。当家では、この部分の濡れを改善するスプレーを使用している。

 

 実は当家では、家全体の空調を小さな機械一台で行っている。18年前に新築した時、世界中のいかなる科学者が来ても、「お前、馬鹿だな」と言われないように、環境面も、工学的な面でもよく考えた家にした。準備には3年掛かった。

 最も深く考えたのは空調である。亜熱帯と言うべき湿度95%、38℃の夏、マイナス10℃の冬、雪も60cm積もることもある山の上である。
 緯度をもとに夏の太陽の高さを求め、ひさしの長さを決めた。冬の日差しは深く入り、その時、床全面を照らすような奥行きにした。すなわち南面は2階まで吹き抜けである。南壁の70%はガラスで、輻射による損失を防ぐ特殊な複層ガラスを用いて熱損失を抑えている。
 太陽の恵みを100%生かすべく、冬の間の暖房の大半は、入射する太陽熱を壁、床に蓄えて放出することでまかなう様になっている。
 冬至の日、8時間の日射さえあれば、翌朝マイナス4℃でも、家の中は21℃である。はだしで歩いても冷たくない。日射量の計算はコンピュータがなく、手計算で行った。

 最初の冬、計算結果が合っているかどうかをヒヤヒヤしながら確認した。計算通りであった。数学というものは大した学問である。 
 

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エアコンディショニング

 日本語では空気調和と訳す。すなわち、温度、湿度の両方を調節せねばならない。ところがほとんどの場合、温度調節のみで済ませている。

 先日、役所に行った。とても暑い日で所内は涼しいかと思ったが、蒸し暑い。室温を28℃にするというポスターが貼ってあった。それは良いが、湿度はおそらく80%はあるだろう。これでは仕事にならない。名目上、省エネルギーが必要なのだろうが、仕事の効率が下がるなら、それは本末転倒である。
 扇風機があちこちにある。暑くて窓を開けている者まで居る。一体何をやっているのだろう。

 湿気を少なくすれば、さわやかになり、同じ温度でもずっと涼しく感じる。そこに扇風機があれば、十分すぎる快適な空間が用意できる。
 こういう場合は全ての窓を閉じ、エアコンを作動させる。朝気温の低いうちに一度24℃くらいまで下げて、空気中の水蒸気を凝結させればそれはドレイン(凝縮水)として排出される。そして、エアコンを弱運転していると徐々に温度が上がるが、湿度は低下していくので快適である。蒸気圧の原理が分かっていれば、温度が低いところは飽和蒸気圧が低いから、そこに水が凝縮することはすぐ分かるはずだ。

 昔、アメリカの砂漠の中の町に住んでいた。夏の気温は39℃位で、死にそうに暑いと思うがそうでもない。日陰に居て風が吹くと、意外に涼しい。湿度は10%位であるから、汗が急速に蒸発するからだ。これは極端な条件である。目が乾いて、目やにが溜まる。水をどんどん飲まないといけない。同時に塩も摂らないと死に至る。

 我家のエアコンを取り替えたら、最近の日本製エアコンはインヴァータ方式でコンプレッサの回転数を変えることが出来ることが分かった。電気代は節約できるが、低速運転では蒸発器(冷媒ガスが蒸発して冷たくなる部分)がそれほど冷たくならない。すなわち、湿度は思うようには下がらない。仕方がないから、1日に2回ほど低温に設定して湿気を取り除き、その後は弱運転している。
 我家は、高断熱、高気密の実験住宅であり、室内に多量の木材が使用してあるため、多少の湿度調節も自然に行われることになっていた。
 ところが、先日エアコンの故障の時に、2週間ほど窓を開け放しておいたので、木材が多量の湿気を吸い込んで膨らんでしまった。床材の隙間がなくなったのを見るのは初めてだ。
 その多量の木材から全ての湿気が無くなるまでおそらく1か月は掛かりそうだ。それまでエアコンの微調整は日課となるだろう。

 我家の夏の空調目標は、気温27℃、湿度55%である。それほど涼しくないが、来客はその快適さに驚く。これが本当の省エネ生活である。

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