軟水化装置

 先日鎌倉のプリンスホテルに泊まった。きれいなホテルなのだが風呂場が少し臭い。炭素数の少ない脂肪酸の臭いがする。シャワーを浴びれば、お湯で流されてそんな臭いはどこかに吹き飛ぶ、と思ったのは間違いで、シャワーカーテンにお湯が当たった瞬間、浴室中が異様な臭いに包まれた。

 臭いのはシャワーカーテンである。ポリエステル系の繊維で作られていて、繊維の間に脂肪酸のカルシウム塩がこびりついているのであろう。それが徐々に加水分解されて脂肪酸が臭うわけだ。さらに多少は酪酸発酵しているかもしれない。

 このようなにおいを防ぐにはシャワーカーテンを不透水材料にするか、石鹸の使用をやめるしかない。あるいは少々高くつくが軟水化するしかない。
 要は脂肪酸カルシウムが蓄積されねばよいわけで、アメリカのホテルはほとんどが不透水材料で出来たものを使っている。合成洗剤ならば不溶性カルシウム塩はできないから、水で洗い流せる。

 翌日、ホテルの支配人あてに上の事実とその対処法を書いた手紙を置いてきたが、まだ返事はない。

 水道水を軟水化すると、さまざまな効果が実感できる。まず風呂の掃除が極端に楽になる。顔や手を洗う時、少量の石鹸で用が足りる。あまりやらないことだが、石鹸で頭を洗ったとしてもごわごわしない。

 染色工場では、硬水であると染めがムラになる。したがって、原水に炭酸ナトリウムを溶かして、カルシウム分を炭酸カルシウムとして沈降させる。もちろん処理水は塩基性であるから、その後の用途に応じて後処理は必要である。

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硬水

 しばらく所用でアメリカのシカゴ方面に行っていた。留守中に掲示板にいたずら書きがされていたのであわてて消去した。書きこんだのは多分近くの公務員とその仲間の自称理学博士の生臭坊主であろう。威力業務妨害で警察に通報した。
 
 さて、日本に居ると気がつかない軟水のありがたさに、改めて感謝した。アメリカは大陸であって水が大抵硬水である。よほどの高級ホテルか、高級な住宅に住んでいない限り、水道の蛇口をひねって出てくる水はカルシウム分を多く含む。
 
 3泊だけ泊まったかなりの高級ホテルで洗濯をした。多分軟水であろうと思い、洗面所に備え付けの石鹸が軟らかいので、温水で洗えばよく溶けて都合がよいと思った。
 結果は見ての通りである。温水が石鹸にあたって手前の方に流れてくる。水面にはすでに膜状の石鹸カスが浮いている。
 
 これは石鹸の脂肪酸イオンがカルシウムと結合した塩である。これが繊維にまつわりつくと、ろくなことがない。まだらになって固まり、いずれ変色する。そうなると加水分解により脂肪酸が遊離し、妙なにおいがするようになる。
 
 あわてて石鹸カスをシャワーで流し落した。中性洗剤を持ってくるべきであった。日曜大工の材料を売っている店に行くと、軟水器がある。一種のイオン交換樹脂が入っていて、カルシウムイオンは電荷が大きく吸着されやすいことを利用する。再生するには 食塩の結晶(岩塩)を入れておく。イオン交換樹脂に着いたカルシウムイオンを追い出し、ナトリウム塩になる。脂肪酸のナトリウム塩は石鹸そのものでありよく溶けるので石鹸カスは出ない。
 
 郊外に行くと ”Soft Water”と大書してあるCar Washがある。この洗車場から出てくる車はどれもきれいである。もっとも、わざわざ高い洗車場を使う人は、お金持ちの人が多く、高級車が多いということもあるのかもしれない。イメージ 1

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