またまた ヒサカキ

 しばらく前にヒサカキの話を書いた。公園の真ん中にそんなものがあるから臭くて仕方がないという話だ。
 その後ガス漏れ騒ぎもなくなり、平和であったが、またもや臭いがしてきた。犬の散歩で丘に分け入ると、たくさんある。犬もそういうものには近付かない。

 メルカプタン系の化合物には何種類か接しているから、大体の見当はつく。人間の鼻は犬よりは劣るが、訓練してあるとかなりの識別ができる。これをハナマトグラフィーという。(この記事を4月1日に書くつもりだったが、うっかり忘れた。)

 学生時代ハナマトグラフィーの得意な奴がいたが、ベロマトグラフィーというのもあった。死ぬといけないのであまりやらないほうが良い。
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水銀

 最近のニュースで、国土交通省のまともではなさそうな役人が面白いことを言っている。飛行機に水銀の入った体温計を持ち込んではいけないという話である。

 アルミニウムおよびその合金は水銀と接するとアマルガムを生じる。そのアマルガムの中ではアルミニウムは不動態にはなりえないから、単なるイオン化傾向が極めて大きい金属である。即ち空気中の水蒸気と直ちに反応して水酸化物になる。この速度はかなり大きい。水酸化物は非常に嵩が大きいので、むくむくと成長し、エノキダケのような外見のものができる。当然アルミニウムは消費され、穴があくかもしれない。
 この実験をやりたい時には、水銀単体を塗り付けても難しい。簡単なのはアルミ箔に塩化水銀(II) 水溶液を塗ることだ。アルミニウムは水銀イオンを還元し、単体にする。あっという間に、エノキダケの林になる。
 Youtubeでこれに関する動画がある。ドリルでがりがりやっているのはへたくそだ。上記の塩化水銀(II) 水溶液を用いるとずっとうまく行く。

 飛行機の胴体に穴があけば、それは大事故の原因になるだろう。そういう意味で禁止するのは理にかなっている。しかし、水銀がアルミニウム合金と接して溶かすのは、かなり難しそうだ。

 さて、問題はその前に書いてあることである。
水銀は腐食性が非常に高く、もし人の肌に触れてしまうとその部分の壊死を招く可能性があり、とある。かなり化学の成績の悪い人のようだ。呆れかえってものが言えない。
 ひどいのはその下にあるコメントである。昔水銀を触ったが壊死しなくて良かったなどとある。いかに化学という科目が世の中に浸透していないかがよく分かる。

 筆者は昔、水銀タンクに手を突っ込んで遊んでいた。水銀は重いので、手を30 cmほど入れると圧力で血液が流れなくなり、骨と皮だけになる。数分間入れると、当然知覚は無くなり、自分の体の一部とは思えなかった。出すと血流が戻り、手が膨らむのを興味深く見ていた。幸いにも壊死はしていない。(笑) 

virus と 消毒薬

 コロナウイルスの話を書けというリクエストがあるが、筆者には難しい。そもそも日本語のウイルスはどの国の言葉から来たものだろうか。筆者の頭の中には英語しかないので、ヴァイラスという音しか出て来ない。ヴィールスとビールスと書く時期もあった。最近はウイルスばかりだ。

 昨日あった会合で、会の始まる前に、その会員である感染症対策の医師から簡単な説明があった。 感染は唾液、涙、尿で起こるという。3つ目の尿については殆ど報道が無いが、大切なことだという。
 トイレに行った後は必ず手を洗えと言う。何を触るかわからないからだ。便器、便座には尿が付いている可能性が高い。すべて疑えということだ。

 アルコールで消毒できるらしい。ウイルスは種類によってアルコールが効かないものがあるが、これはOKだそうだ。エタノール水溶液が品切れだそうだ。石鹸で洗えば良い。
 ウイルスの表面にあるエンヴェロープと呼ばれる膜が脂質からできているので、炭化水素基が大きい方が良いだろう。イソプロピルアルコール(アメリカでは注射の前に体を拭くのでrubbing alcoholと言っている)の効き目が大きいはずだ。イソプロパノールと言っているが、これが間違いだということは、化学を勉強した人は知っているはずだ。イソプロパンという物質は存在しないからだ。これは有機化学命名法の本を読むと、最初の方に、よくある間違いの例として載っている。

  メタノールを買っていく人も居るそうだが、これは危険なのに効果は薄いはずだ。
 高濃度のウォッカを使えば良いのだ。焼酎(25%)程度の濃度ではやや足らないかもしれない。70%のウォッカなら良いだろう。

 その会合には観客も多いので、会話をするときは離れろとか、マスクしている客としか話すな、ということも連絡事項として聞いた。

 筆者は田舎に住んでいるので、他人とは顔を合わせない生活をしている。そういう人が都会に行くと、病気が怖くてたまらない。電車で通勤している人の苦悩は計り知れない。早く終息してほしい。



紫外線硬化型接着剤

 歯医者に行った。しばらく前、上下を間違えた歯が、突然斜めに割れてしまったのだ。痛みを感じた時には既にひびが入っていたのだろう。食事中に割れて驚いた。歯茎の中のところまで欠落した。
 歯医者を予約して出かけた。先生は、「こりゃひどいですね。歯冠を作ってかぶせるしかありません。1週間我慢できますか?」と聞く。
「大丈夫です。」と答えたが、一応念のために患部を覆う樹脂を塗ってくれた。それは3分で固まり、弾力があった。残念ながら、その樹脂は3日で取れてしまったが、連絡すると、我慢できるならそれで良いとのことであった。
 
 約束の日に出かけて、歯冠を被せて貰った。昔は2つの液を練り合わせて塗って押さえつけ、3分後に余分を削った。そうするものだと思っていたら、1液を塗って、押さえ付け、紫外線の出る曲がった導光装置を周りから10 秒ほど当て、それでおしまいであった。紫外線硬化型というのは面白い。歯冠が金属であるが、歯は紫外線を通すので、生きている歯の方から光を当てれば解決というわけだ。

 先日、百均の店に行ったら、なんと、その紫外線硬化型接着剤があった。信じられないことだが本当に100円であった。厳密には税込み110円である。

 紫外線源はどうするのかと思ったら、日光に当てるとある。蛍光灯でも良いとも書いてある。普通のLEDでは紫外線が出ない設計だからダメである。早速買ってきて面白いのでいろいろなものを接着して見た。日光に当てるのは面倒だ。紫外線が出るものを使えば良い。

 LEDに紫外線発光型のものがあるので、それを使えば楽である。これで特許をとれば面白いと思った。次の日、インターネットで紫外線LEDを調べていたら、紫外線硬化接着剤とLED紫外線源を組み合わせた商品が出ているのに気が付いた。かなり安い。発明者は歯科医らしい。それは当然だろう。

接着剤

 筆者は物好きで、ありとあらゆる接着剤を買ってきて、その性能を調べている。筆者が子供のころと比べると、接着剤の種類は、100倍以上になっただろう。いずれも分子間力を最大限に利用している。「ぬれ」という概念を理解していれば、単に固まるだけではだめだということはすぐわかるはずだ。
Loctite.jpg
 数ある接着剤の中で、筆者が最も興味を持つのはこれである。オリジナルの商品名としては”Loctite"だ。嫌気性接着剤である。空気に触れているとちっとも固まらないが、隙間に入って空気との接触が立たれた瞬間に固まり始める。厳密に言うと、酸素と接触していれば固まらない。

 瓶の中には少ししか入っていないから、小さな瓶に入れれば良いと考えた人が居た。そこで口元まで一杯にして栓をすると、5分後には固まり始めたという話を聞いた。ありうる話だ。
 ネジを締める時に一滴垂らしておくと、固まって緩まない。シャフトに何か留めたいときは、普通はネジで締めるが、その必要はない。これを付けたシャフトに取り付けたいものを滑らせて、放置すればよい。

 固まるには金属イオンの存在が必要らしい。即ちプラスティック同士には効かない。緩めるには方法が無くて、200℃ほどに加熱すると取れる。ある友人が冷やすと取れる筈だというので、冷凍室に入れておいた。翌日努力したが、全く効果が無かった。
 彼に聞くと、液体窒素なら外れる筈だと言うが、そんな温度では鉄が脆くなって、ナットなどが割れる方が早いかもしれない。大体そんなものは家庭にない。彼の理論はゴムを液体窒素に付けるとパリパリになって割れるのだから、取れるのではないかと推測したと言う。それはあっているかもしれない。ガラス転移点の問題だ。しかし、うまく行かなかった。

 この接着剤の構造はどうなっているのだろう。いつも酸素で酸化的に開裂する結合を持つのだろう。それがなくなると重合が進むわけだ。いくつか思い当たるものはあるが、製品化できるとはとても思えない。

 とにかく、中々素晴らしい商品である。様々なところに使って楽しんでいる。

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